朝、トラックの中で目が覚めると、目の前には、どんよりとした日本海と、ブルーシートがかけられた家々がひろがっていました。
国道沿いを走る間にも、このような状態の建物があちこちに見受けられました。
被災地の写真をむやみに公開するのはどうかと思いましたが、梅干を渡したときの避難所の皆さんの笑顔は、寝不足と腰痛でふらふらの僕に比べて、明らかに希望を持っていて、逆にこちらの方が元気をもらったような気がします。家がなくなったとしても命が助かったことに感謝し、卑屈にならない皆さんと、当日梅干の袋詰めや配布を手伝っていただいたボランティアの方々に、改めて「がんばれ!」という意味をこめて、この一枚を掲載しました。
避難所生活で、逆に太ってしまったおじいさんや、おそらく無意識に顔を震わせながら、逃げ出した時の様子を話すおばあさん。むやみに「がんばって」とか、「元気を出して」とかいうセリフは言ってはいけないのではないかと気を使っていたのですが、もっと元気をあげられたら良かったのになと、今は少し後悔しています。
きっといろんな深刻さはあるのでしょうが、人間の強さと順応性を感じた刈羽村での半日でした。